自然の中で育つ野の花のようにこどものありのままの成長を願う小規模保育
北大路通に面し、大きなガラス窓越に通りかかる人と子供達が緩やかに交流する様子が微笑ましく、町の風景となり、子供達の健やかな成長を願う保育園の思いが伝わります。
教育の研究者から保育の実践者へ
京都大学教育学部で学びつつ、NGOを立ち上げフィリピンの子供達の教育支援等、様々な活動を通じて、学校以外での学びの重要性に気付く。
大学院では、赤ちゃんからお年寄りまで様々なことを生活の中で学ぶ生涯学習について研究し、助教の時に地域連携の一環として南山城村で生涯学習の地域空間づくりのプロジェクトに関わる内に、座学よりも色々な活動の中で自ら学ぶ場を創っていくNPO活動に関心が高まる。
その後、聖母女学院短大に勤務して初めて保育者養成に関わり、保育士が環境を整え、遊びの中で子供達が自ら学ぶ取組に魅力を感じるようになる。以前から自由な発想で学校ではない学びの場を自ら創りたいと考えてきたが、2年前、保育園を設立する話が立ち上がり、保護者や、保育士との関係性も含めて互いに学び合う場としての保育園の設立を検討し、2018年4月に開設。開設に当たって、立地については待機児童の関係で京都市と協議しながら、0、1、2歳児の小規模保育園(定員19名)として北大路新町の現地を選択する。
花紅(はなくれない)、ののはな保育園 名は体を表す
漢詩の中にある自然は、そのままの有りようが美しいという意味の言葉である「花紅柳緑(はなくれないにやなぎはみどり)」を団体の名称とし、子供のありのままの成長を願う意味を込めた。ののはな保育園もその流れで、野に咲く花のように、それぞれの姿で個性的にのびのびと成長して欲しいという思いを込めて命名した。そして、小規模保育であることで、きめ細かく質の高い保育が出来、しかも一人一人の子供達に寄り添う家庭的な保育が可能である。子供達は、想像力の刺激する設えの園内にとどまらず、近くにある幾つもの公園や大徳寺、植物園に出かけるなど地域の中で育っていく。
信頼の置ける、いつも笑顔の保育士
保育士達は、吉田園長の理念に共鳴する保育現場の経験豊富な若い仲間たちが集まり、高いスキルで子どもに寄り添う保育を実践していきます。
常に園長と保育士が意見を交換しながら、園の運営を進めていきます。そして、笑顔の絶えない保育士たち。少人数の保育担当制により、保護者も含めてお互いの信頼関係の醸成に繋がっています。
NPO法人としての今後の取組
保護者向けに子育て中の身体の動かし方のワークショップやヨガのワークショップを実施、今後も、地域の方々向けも含めて、子供のための料理教室なども開催していきたい。また、3、4,5歳児を対象とした企業主導型保育(地域の中小企業の従業員の共同での保育提供)の準備中。ここでは、子供達が自ら発見、自ら取り組む育ちの環境を整えるという意味で、地域にとけ込む保育園として運営し、さらに、自然体験や農業体験活動、演劇を取り入れた表現活動にも取り組みたい。
基本情報
〒603-8167
京都市北区小山西大野町37